
HAGISO Summer Camp 2014
■HAGISO Summer Campとは
HAGISOでは、施設内のギャラリーにおいて、現代アートなどの展示に加えて、地域的な課題に対する発信を目指しています。
古い町並みやコミュニティの残る谷中ですが、建築の新陳代謝とともに建替えが進んでいます。
しかしながら、開発の選択肢の無さから、必ずしも地域性を活かした利用に至っていません。
今回は「のこぎり屋根」の敷地を対象として、建築系学生に向けて約一週間のワークショップを開催します。
具体的にどのような活用可能性があるのかを検証し、オーナー様に対しても、押し付けではなく、選択肢の提供として提案できるものを目指します。
このような試みを通して、当該敷地に限らず、地域全体の意識向上に働きかけていきたいと考えています。
参加者は、プロジェクトの関連分野のスペシャリストのレクチャーや、地域住人の生の声を通して、地域における場所の可能性を学んでいきます。
■ワークショップ一日目
・WS概要説明
・山崎範子先生 レクチャー
・谷中ツアー
・千駄木の銭湯「鶴の湯」見学
・佐藤慎也先生 レクチャー
■ワークショップ二日目
・椎原晶子先生 レクチャー
・広瀬郁先生 レクチャー
・グループ分け・ディスカッション
■ワークショップ三日目
・グループリサーチ
・リサーチ結果プレゼンテーション・中間講評
■ワークショップ四日目
・プレゼンテーション・フェーズ開始
・グループワーク
■ワークショップ五日目
・中間発表・ディスカッション
・プレゼンテーション制作
■ワークショップ六日目
・講評会
・懇親会
■「のこぎり屋根」とは
東京谷中の商店街「よみせ通り」に面した敷地に1910年築の元リボン製織工場が通称「ノコギリ屋根」として親しまれていました。
しかし、2013年、惜しまれながらも工場は解体され、現在敷地は駐車場として使われています。
2013年2月には谷中の「ギャラリーTEN」にて、「谷中のこ屋根展」が行われ、保存された軸組の利用方法や、谷中における開発のありかたなどについて議論が交わされました。
http://nokoyane.com/
今回のワークショップの成果は、2014年11月にHAGISOで予定されている展示「のこぎり屋根展(仮)」にて展示する予定です。
■期間
2014年8月11日(月)-8月17日(日) 6日間(中1日休み)
■場所
HAGISO 東京都台東区谷中3-10-25
https://hagiso.jp/access/
■募集人数
15名程度 *応募多数の場合は選考の上決定となります。
■参加料
3,000円
■活動内容
1.レクチャープログラム
谷中という場所に相応しい町並みをいかに形成していくかというテーマに関して、深く関連性があると考えられる領域について、
ゲストの講師の方をお招きしたうえで、レクチャーをしていただきます。
2.リサーチプログラム
地域住民の方へのヒヤリングや、フィールドワークを通じて、潜在的なニーズを発掘し、提案につなげるためのリサーチを行います。
3.アウトプット
レクチャープログラム、リサーチプログラムを通じて得た情報をもとにしながら、提案を試みます。
数名のグループワークを基本とします。
■スケジュール *内容変更の可能性あり
11日(月) 10:00-17:00 ガイダンス/レクチャー
12日(火) 10:00-17:00 レクチャー/リサーチ
13日(水) 10:00-17:00 レクチャー/リサーチ
14日(木) 中休み
15日(金) 10:00-17:00 制作
16日(土) 10:00-17:00 制作
17日(日) 10:00-17:00 制作/公開講評会/打ち上げ
■応募資格
・まちづくり、建築等に興味のある大学生・大学院生・専門学校生等(学年・学部・学科を問いません)
・期間中全日参加できること。
■講師(順不同・敬称略)
レクチャー講師
日本大学理工学部建築学科准教授
1994 年、日本大学大学院理工学研究科博士前期課程建築学専攻修了。
-1995 年、(株)I.N.A.新建築研究所 勤務。
1996 年 – 日本大学理工学部建築学科。
「3331 Arts Chiyoda」改修設計を担当。近年は「としまアートステーション構想」「長島確のつくりかた研究所」などにも関わる。
HAGISO では居間 theater のディレクションを行う。既存の概念にとらわれない横断的表現で常に拡がりを見せる実践的活動を行う。
・椎原 晶子
NPO 法人たいとう歴史都市研究会 副理事長
地域プランナー/晶地域文化研究所代表
神奈川県生まれ、東京芸術大学大学院時代に谷中界隈の調査に関わり、1989 年「谷中学校」
設立に参加。横浜の都市デザイン・建築事務所勤務、東京芸術大学大学院文化財保存学保存修復建造物研究室等非常勤講師を経て現職。
谷中エリアを中心に活動し、地域のソフト・ハードを含めた多様な歴史文化資源を活かし、地域間交流にもつなげていく活動を行う。
・広瀬 郁
トーンアンドマター代表取締役
外資系経営コンサルティングファーム勤務を経て、(株)都市デザインシステムに入社。
2008 年、株式会社トーンアンドマターを設立。
ホテル「クラスカ」ではコンセプトメイキングから事業企画・プロジェクト推進まで総合的なプロデュースを担う。
著書に、『まちづくり デッドライン 』、『建築プロデュース学入門―おカネの仕組みとヒトを動かす企画』
編集者。有限会社 谷根千工房 代表取締役
1984年-2009年まで地域雑誌「谷中根津千駄木」を発行。
現在はパート勤務の傍ら、千駄木5丁目の谷根千<記憶の蔵>管理人。
ワークショップアシスタント
・栗生はるか(Y-GSA)
・森純平(建築家)
・宮崎晃吉(HAGI STUDIO)
・岩崎晃太郎(HAGI STUDIOアシスタント)
主催:HAGISO
企画・運営:HAGI STUDIO